初心者からエアブラシの正しい洗浄を行いなさい

エアブラシのメンテナンス

今回は、エアブラシのメンテナンス方法とか不具合の直し方などを書こうと思います。

先日、エアブラシの洗浄についてツイートをしました。

まず、この記事のメンテナンス方法は私が実際に行っている方法です。

ここでいう簡易洗浄とは、分解しないで「うがい/すすぎ」のみで洗浄することを指します。

今回は私なりの洗浄方法を紹介したいと思います。

また、予備知識として不具合のあるハンドピースは必ず原因があるという内容も書きました。

さらに後半には、私が絶対に中華製の激安ハンドピースを人に進めない理由も記事にしてみましたので、興味のある人は是非とも読んでみてください。

エアブラシのハンドピースの洗浄方法

先ずはエアブラシの普段のメンテナンス方法を紹介したいと思います。

エアブラシのハンドピースは、塗料を交換する時や使い終わった後に洗浄が必要です。

PS770、ドロップ式ダブルアクションPS266
エアブラシは使ったら毎回洗浄が必要。

私がエアブラシのハンドピースを洗浄する場合は以下の手順で洗浄します。

  1. 塗料を捨てる
  2. ラッカーシンナーで軽くうがいをする
  3. カップの中の汚れを筆や綿棒で洗う
  4. ツールウォッシュでうがいをする
  5. ツールウォッシュを入れて蓋をして保管

まず最初に、塗料を捨ててからテッシュでカップの中に残った塗料を軽く拭き取って軽くうがいをします。

ニードルが曲がらないように注意する

ある程度カップの中が綺麗になったら、今度は筆や綿棒でカップの底をニードルごと拭き取るように洗います。

この時、ニードルが曲がる恐れがあるので力を当ててはいけません。

また、ニードルを外した状態でカップに溶剤を入れるのも駄目です。

ハンドピース後方に溶剤が流れていき、Oリングやパッキンが劣化します。

うがいする時はノズルキャップを緩める

筆や綿棒を使ってカップの中が綺麗になってきたら、再び洗浄用シンナーでうがいをします。

ニードルキャップ
破損防止と安全の為、ニードルキャップを緩めて、うがいをする。

うがいする時の注意点は指でハンドピースの先は押さえないこと。

うっかりノズルキャップをつけ忘れていたらニードルが刺さって怪我をします。

必ずノズルキャップを緩めてエアを出して、うがいするようにしてください。

塗料の落ちを考えてツールウォッシュを使うと良いですね。

綺麗になったら洗浄用シンナーを入れて、再度うがいをします。

うがいをしてもカップの中の溶剤が汚れなくなったら洗浄は完了。

カップの中はそのまま捨てるのではなく、エアを出して全て噴き出してからツールウォッシュを入れて保存します。

以上の流れで毎回洗浄してます。

洗浄用シンナーは業務用がお得

模型用の洗浄用のシンナー
洗浄用のラッカーシンナー

洗浄にはシンナーをたくさん使うので、洗浄用として売られている業務用シンナーを使います。

業務用の洗浄ラッカーシンナーは、16リッターで約3,000円弱で購入でき経済的です。

ただ、一般のプラモデル用のうすめ液などよりも揮発性の高い溶剤であり、換気に注意が必要です。

室内で作業する場合は、臭いが強烈なので防毒マスクの着用を推奨します。

ガイアノーツのツールウォッシュ
ガイアノーツのツールウォッシュ

溶剤は仕事で使うものなので事務所でまとめ買いしてます。

この手の溶剤や道具は、まとめて買うと割引が期待できるので、更に経済的です。

正しいハンドピースの保管方法

エアブラシを使い終わってハンドピースを保管する方法で、性能を維持するために大切なことがあります。

  • カップの中にラッカー溶剤を入れておく
  • ハンドピースの蓋は必ず閉める
  • 雑に扱わない

ハンドピースは洗浄後、ラッカー溶剤を入れて蓋を閉めて立てて保管します。

ラッカー溶剤は気化するので、週1くらいでいいので定期的に空吹きしたりして減った分を足してください。

蓋をして保管する理由は、埃の混入や溶剤の気化を最小限にするためです。

また精密機械なので、精度を保つ持つために雑に扱ったり重ねて置いたりしない方がいいです。

エアブラシは洗浄後に立てて保管する
ハンドピースは必ず立てて保管する。
クリアー用に使用している0.5㎜クレオスのハンドピース。
クリアーだけしか使わなくても定期メンテは必要。

不調のハンドピースには必ず原因がある

次に、エアブラシのハンドピースが故障したり不具合が起きた時の対処法ですね。

まずは、不具合が起きるということは必ず原因があるということを説明します。

エアブラシを使っていると、洗浄やメンテナンスを行っていても突然不調になるケースがあります。

殆どの場合は、普段の洗浄方法に問題があったり、消耗品の劣化などが原因で不調になります。

問題なのは、メンテナンスが原因で起きる不具合。

正しい分解や扱い方をしていないと、以下の問題が起こりやすいということです。

  • 接触でニードルの先端が曲がる
  • ニードルをノズルに押し過ぎてニードルの先端がすり減る。
  • 溶剤に触れてパッキンやOリングが伸びたり溶ける

私の経験上、以上の3点が自分でハンドピースを分解掃除して不調にさせてしまう原因だと思っています。

心当たりのある方は、その辺を気を付けてくれればと思います。

塗料が入るとOリングが劣化する場所
ここに塗料や溶剤が入るとパッキンが経たります。
ニードルの調整ができるツマミ
アジャスターを強く締めすぎるとニードルがすり減ったり破損の原因に。

補足として、シングルアクションやダブルアクションの違い、トリガータイプだからといった理由で壊れやすいとかはないです。

適切な扱い方をすれば、道具の寿命を延ばせます。

これは全ての道具に共通していえることです。

適切な扱い方とは、丁寧に取り扱い、説明書の指示通りの分解や組み立て順を守る事がコツです。

特にハンドピースは精密部品で構成されているので、無理な力は絶対に掛けないことが重要。

エアブラシのメンテナンス用品
保守部品として消耗品のOリングやノズル、ニードルも一式あると突然の不調でも安心。

激安エアブラシをおすすめしない理由

私が中華製などの激安エアブラシをおすすめしない訳は、3つの理由があります。

  1. 精度が悪い
  2. 耐久性がない
  3. 保守部品がない

一番重要なのは3番で、初心者にこそ伝えたいのですが、殆どの国内メーカー製エアブラシの消耗品は保守部品として購入することができます。

一方、中華製エアブラシは保守部品の販売をしていないことが殆どで、問題があると使い捨ての買い替えになります。

また、コストダウンゆえの構造上の問題で、精度が悪くて劣化も激しいと思ってください。

故に、費用対効果の面からも、国内製の1万円程度のエアブラシを購入した方が、長期的に精度を維持して使えるということになります。

古くなった部品のみを交換して新品の精度に戻すことも可能です。

故に中華製にコスパと云う考えは当てはまりません。

模型に携わる仕事をしていて、ちゃんとハンドピースを使い続けているプロならば、素人に聞かれたときは中華製エアブラシは薦めれないと思います。

相手が「すぐ壊れてもいいから激安エアブラシを教えてほしい」といった場合でも、私は中華製や長く使えないもの薦められません。

また、私の周りでも初心者の方で中華製のエアブラシを実際に使用して、長く使えている人を見た事がありません。

PYOM2971
中華製でも保守部品のあるエアテックスのハンドピース
詰まりにくい0.5㎜口径はサフ用におすすめ

今回はエアブラシの洗浄のことやハンドピースのことを書きました。

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