「接着剤がはみ出して失敗するのが怖い」「どの接着剤を使えばいいか分からない」そんな悩みを解消します。
プラモデル初心者の方がつまずきやすいのが、この「合わせ目消し」。
正しい接着剤と手順を使えば、初心者でも簡単に消せます。
近年のプラモデルは接着剤不要の「スナップフィット」が主流ですが、合わせ目を消して作品の完成度を一段階上げるためには接着剤の使いこなしが不可欠です。
初心者の方はもちろん、改めて基本をおさらいしたい上級者の方もぜひ参考にしてください。
接着剤で合わせ目消しを消す方法
プラスチック(PS)キットの合わせ目消しは、接着剤でパーツを一度溶かして一体化させる方法です。
タミヤの白キャップ(通常タイプ)や緑キャップ(流し込みタイプ)を使い、溶けた部分が再び固まることで継ぎ目を消します。

私が愛用してる接着剤でいうと画像左から
- GSIクレオス MC131 Mr.セメントSP
- タミヤセメント 流し込みタイプ[87038]
- タミヤセメント [87003]
最も使用頻度が高い。
パーツ同士の隙間に流し込んで使う流し込みタイプの接着剤。
接着面全体に流れ込むので、一度乾燥すると強固に固定できる。
接着後の乾燥が早く、ABS素材も溶かして接着できます。
セメントSP同様の流し込みタイプ。
ABS素材は接着できませんが、セメントSPよりコストが下がるので普段使いに最適。
昔からスケールモデルなどで好まれる接着剤。
粘度が高いので、初心者に使いやすい。
細かい部品も落ちずに乾燥を待つことができる。
ガンプラの合わせ目消しに使われることが多い。
接着剤はMr.セメントSPだけ買えばいい説
現在主流のプラモデル用接着剤はGSIクレオス MC131 Mr.セメントSPです。

セメントSPの最大の特徴はABS樹脂を溶かして接着できること。
メガミデバイスやフレームアームズガールは素体にABS樹脂が使われる事が多い。
故に、塗装派/素組派も関係なく1本は欲しい。
サラサラ粘度なので使い方は初心者には難しい。
細かいパーツは、タミヤ白瓶が粘度が高いので接着しやすい。
ブラックの方が流し込んだ接着剤の量を視覚的に確認しやすい。
美プラの肌には通常版、黒いパーツにはブラックと使い分けたい。
「クレオスSP+タミヤの白瓶」の2本だけあればよいです。
数多くのキットを作る場合、コストを少しでも減らしたい場合、価格が安いタミヤの流し込みタイプをメインに使う感じがおすすめ。

ぶっちゃけ、通常の接着剤はコレだけでもいい。
合わせ目消しのやり方【初心者向け手順】
結論:接着→はみ出し→乾燥→ヤスリの順で行います。


タミヤの白瓶を使って実際の合わせ目消しをしました。
使ったパーツはガンプラの旧キットのトロピカルドムのバックパック。

パーツ同士を合わせる断面に接着剤を塗って塗って。
塗る量は少ないよりも十分食み出すようにすること。
接着剤がパーツの隙間から均等に1㎜位はみ出てると仕上げがやり易いです。
断面の表面が接着剤で溶けかけたら、パーツを合わせて位置を決めて30秒ほど押さえておきます。
ある程度固まったら、合せ目に隙間がないか位置がずれてないか等を確認し、大丈夫そうなら乾燥の為に放置します。
乾燥機などに入れるといいかも。

クリップの挟む力が強すぎて傷付けたりズレたりしないように注意。
乾燥したらヤスリで食み出た部分を削ります。
最初は金属ヤスリで仕上げに紙ヤスリが効率が良いです。
画像は金属ヤスリ800番相当で磨いた後に、サンドペーパー#400/#600/#800で仕上げました。

ヤスリのノウハウでも書きましたが、ヤスリはゆっくりと余り力を入れずに行うと真っ直ぐ水平にできます。
ヤスリ終えたらサフチェックして合せ目が消えたか確認します。
このとき、蛍光灯に透かしたり色々な角度から眺めて目視します。
可能ならパーツの裏もチェック。
合せ目や隙間が見えるようなら、削り直したりパテ等を盛ったりして再度ヤスリで修正します。
修正を繰り返すとサフでパーツに厚みが出るので、ある程度失敗するようなら周りのサフも均一になるように削ることをお勧めします。
慣れてきたら大体1~2回で成功します。
サフチェックで合せ目が綺麗に消えて、亀裂や隙間などの問題が無ければ塗装。
合わせ目消しで使うヤスリは関連記事を見てね。
キャラクターモデルでは角瓶で合わせ目を消すが、スケールモデルでは流し込みで消す場合が多い。
失敗しやすいポイントと対策
結論:乾燥不足と削りすぎが失敗の原因です。
接着剤が少なすぎる
接着剤が少ないとパーツ同士がしっかり接着できず、ヤスリ掛けや塗装時に隙間ができやすくなります。
合わせ目消しでは、パーツの合わせ目から少しはみ出すくらいの量を使うのが理想です。


乾燥時間が足りない
接着剤が乾き切る前にヤスリ掛けや塗装をすると、ヒケやズレ、接着不良の原因になります。
製品説明書の乾燥時間を守り、最低でも1日以上乾燥させるのが安全です。急ぐ場合は乾燥機や軽く送風する方法も有効です。


削りすぎてしまう
ヤスリ掛けで削りすぎると接着部分が薄くなり、パーツ形状も崩れます。
特に瞬間接着剤や硬化パテは硬さがあるので、少しずつ削るのがコツです。爪楊枝や紙やすりで様子を見ながら削ると、必要な厚みを残して滑らかに仕上げられます。

ABS素材の接着

パーツの素材がABS樹脂となると、普通の接着剤では接着できない。
これは普通の接着剤ではABS樹脂を溶かして溶接することができないから。
そこでABS用の接着剤を使うのですが、ABS用の接着剤はプラスチックを溶かさない。
プラを溶かさず接着する方法は瞬間接着剤を使った場合同様、後々に衝撃等で部品が外れたり合せ目に亀裂が入るリスクが高い。
ABS樹脂を溶かして接着する方法
合せ目を消す目的の場合は、ABS用接着剤は使わずに流し込みタイプ 速乾 [87182]を使用する。
速乾を使用する理由は、速乾に入っている成分がABS樹脂を溶かしてプラスチック同士を溶接できるから。
上手に合わせ目を消すコツ
合わせ目消しの自分なりの方法やコツを記しておきます。
1,合わせ目消しはパーツ内部のクリアランスを十分調整した後に接着します。
合わせ目消しというのは基本プラスチックを溶かして溶接するので、パーツ間のクリアランスは狭くなります。
それを計算してクリアランス調整してから合わせ目消しをしないと、塗装してパーツを組み込んだ時に擦れて塗装剥げの原因になったり。
2,接着剤やパテは複数を使い分ける
合わせ目消しはパーツとパーツが合う箇所全てに接着剤を付けます。
広い箇所やパーツ内部のダボには角瓶で、狭い箇所や外側からは流し込みタイプでと分けて使えば綺麗に仕上がります。
塗ってからパーツ同士を重ねた時に2㎜位隙間を開けておいて、仕上げに流し込みタイプでもう一を塗布する感じ。
パーツ表面に出来た溝は瞬間接着剤やパテで埋めます。その際は削り易い柔らかめな素材が良いかも。
3,接着剤の付ける量
合わせ目消しをする場合の接着剤の量は、足りないよりも気持ち多い方が綺麗に接着できます。(パーツを合わせて力を入れた時に、外に1㎜程度食み出るくらい)
逆に足りないと後からパテを入れたりしないといけないので。
合わせ目消しはヤスリで仕上げが決まりますが、パーツ同士を確りと接着しないとヤスリ時の労力が増えます。
4,合せ目の乾燥時間
乾燥時間は接着剤が乾燥するとヒケができるので数日が間違いないですが、私の場合は乾燥機を挟んで乾燥時間1~3日程度とってます。
室温や湿度とか接着剤の量にもよるのでケースバイケ-スですが、長く時間を掛けて制作することに越したことはないですね。
然し、実際の合わせ目消しのコツは、乾燥時間よりも接着作業の質だと考えてます。
最近は合せ目の裏側に瞬間接着パテを入れたりして補強する合わせ目消しも行ってます。
なかなか文章じゃ上手く伝えきれないですが、合わせ目消しが綺麗にできなくて困っている方は「1つ1つの作業を丁寧確実」を考えてみると良いかも知れません。

時間を掛けて作業することが大切。
瞬間接着剤でも合わせ目を消せる
プラモデルの合わせ目を消すなら瞬間接着剤も用意したい。
理由は硬化促進剤を使えば乾燥までの時間が早く、作業効率に優れるから。
瞬間接着剤での合わせ目消しは、強度不足で衝撃で割れやすいデメリットがあります。、
然し、合わせ目消しを早く処理するには最高の時間効率をたたき出す技法です。

プロモデラーのヘルプやイベント品を作るときなど、製作時間が取れないスピーディーな作業には欠かせませんでした。

メタルパーツや細かいパーツを接着するのに便利な瞬間接着剤。
瞬間接着剤は、WAVE OM-015 [瞬間接着剤 ×3L 低白化]に使い捨てノズルを付けて使ってます。
ノズルは使い捨てですが、狭い場所などをピンポイントで接着するのに大変便利。
特に塗装後の接着は絶対に食み出せないので、量が調節しやすいノズルは瞬間接着剤の必需品。
合わせ目消し用の瞬間接着剤
合わせ目消しに特化した瞬間接着剤。
高切削というのはヤスリで削りやすいという意味。
その代名詞通りに硬化後にプラスチックと同じ感覚で削ることができる優れもの。
コツは爪楊枝などにつけて合わせ目に塗り込むのがいい。


瞬着にプライマーは必須道具

瞬間接着剤の効果時間を早める硬化促進剤。
左はスプレータイプで、隣が塗る液体タイプ。
スプレータイプは容量の多い方が割安です。
硬化促進剤は瞬間接着剤にのみ効果があります。
スプレータイプは吹き付けた霧がパーツ周辺に散って塗膜を汚す可能性がある。
故に、噴きかける向きを計算するか、塗装済みパーツには控えた方がよい。

↓下のタイプが一番コスパがよく おすすめ。
瞬間接着剤の保存方法
瞬間接着剤は普通に引き出しに入れておくと蓋を閉めていても固まります。
一度固まるとノズルを切って出すしかない。
瞬間接着剤は地味に値段が高いので、経済的に使いたいだろう。
そこで瞬間接着剤の正しい保存方法というものがあります。

密封した容器の中に乾燥材を入れて保存する。
理由=空気中の水分に反応して溶剤が固まるから。
金属やクリアパーツ用の接着剤
合わせ目とは直接関係ないけれど、私が手放せない接着剤も紹介します。
それはセメダイン ハイグレードCA-089 Pという接着剤。
メタルパーツやクリアパーツの接着に重宝しています。
食み出した直後ならピンセットや綿棒等で塗膜を傷めずに綺麗に拭き取れます。

乾燥後は瞬着とは違って「ビニールっぽい質感」。
強固な固定力でパーツが外れることもなく、色も透明で目立ちません。

軽くエナメル溶剤をつけた綿棒で拭き取るのがコツ。
他にもエポキシ系の接着剤などもありますが、健康障害の問題で個人的にお勧めできないので今回は省きます。
初心者が買うべき接着剤
初心者は最低以下の種類だけ持っていればプラモデルなら何でも作れます。
- タミヤセメントの角ビン [87003]
- GSIクレオス MC131 Mr.セメントSP(スーパーパワー) 40mL
- WAVE OM-015 [瞬間接着剤 ×3L 低白化]
- WAVE OM-017 [瞬間接着剤 高切削]
- セメダイン CA-089 ハイグレード 20ml
- アルテコの瞬間接着剤用硬化促進剤とノズル

全ての合わせ目消しにも即対応できるラインナップ。

瞬間接着剤を保存する容器と乾燥材もお忘れなく!
接着剤それぞれの用途
一番活躍するものは、クレオスのMC131 Mr.セメントSP。
これは美プラの素体に使われているABS樹脂を溶かして溶接することができる。
基本はガンプラでもスケールモデルでもコレ1本で済む。
他にはダボがないスケールモデルの細かいパーツにはタミヤの白い角瓶。
メタルパーツやクリアパーツなど、はみ出した接着剤を拭き取りながら作業できるセメダインのハイグレードが欠かせない。
合わせ目消しで特に重宝するのはWAVE OM-017 [瞬間接着剤 高切削]。
早く硬化して削りやすいという最強の合わせ目消しの救世主。
急いでいる時に特に威力を発揮。
接着と補強目的でパーツ裏に盛ってパテみたいな使い方もできます。
これはタミヤでも同じようなものが出ているのでそちらでもいい。

瞬着は強度がないので頼り過ぎに注意してね。

























